飲食店のカスハラ対応マニュアル雛形(場面別の文例)
ホールでの提供時、レジでの会計時、電話予約の受付時に起きやすい場面です。アルバイトが一人で受けてしまわないよう、店長や社員に渡すまでの言い方と記録の付け方を決めておきます。
〔 〕の部分を貴社の内容に置き換えて使ってください。
場面1:提供の遅れや味を理由に、客席で大声で責め続けられる
ピーク時に料理の提供が遅れ、客席で従業員を立たせたまま長時間責め続ける。周りのお客様も注目している。
初期対応(その場で言うこと・やること)
・お詫びは「お待たせしたこと」に限って一度伝える。 ・「店長を呼んでまいります」と伝え、その場を離れて店長・社員に交代する。 ・店長は「ほかのお客様のご迷惑になりますので、こちらでお話を伺います」と、入口近くの空いた席かバックヤード前へ移る。
引き継ぎ(責任者への連絡の文例)
〔店長〕へ:〔時刻〕ごろ〔卓番号〕のお客様が、提供の遅れについて大声で〔約○分〕責め続けています。担当は〔ホール担当〕で、いま交代をお願いしたいです。料理は〔○分〕遅れでした。
記録の文例
日時:〔年月日〕〔19:10〕〜〔19:35〕 場所:〔客席 卓番号〕 内容:提供の遅れ(約15分)について大声で抗議。「お前じゃ話にならない」「店を潰すぞ」と発言。担当を約10分立たせたまま。 対応:店長が交代し、入口横の席へ移動。遅れについて謝罪し、代金の減額には応じず退店。 対応者:ホール担当、店長 記録:レジ前カメラの映像を保存(〔保存場所〕)
場面2:会計時に、根拠のない無償提供や返金を執拗に求められる
食べ終わった後に「まずかった」と全額の返金を求め、応じないと大声を出してレジ前に居座る。
初期対応(その場で言うこと・やること)
・レジ担当は金額の判断をしない。「私では判断できませんので、責任者がお話しします」と伝える。 ・責任者は「召し上がった分のお代はいただいています。ご意見は店としてお伺いします」と、返金の可否と意見を分けて伝える。 ・退店を求めても居座る場合は、時刻を確認し、警察への相談を検討すると伝える。
引き継ぎ(責任者への連絡の文例)
〔責任者〕へ:レジで〔卓番号〕のお客様が全額の返金を求めています。料理は完食済み、レシートは〔金額〕。大声が続いていて、後ろに会計待ちが〔○組〕います。
記録の文例
日時:〔年月日〕〔20:40〕〜〔21:05〕 場所:レジ前 内容:完食後に「まずかった」として全額返金を要求。断ると「金を返すまで帰らない」とレジ前に約20分居座る。 対応:責任者が返金には応じられない旨を伝え、意見は店として受け取ると回答。退店を再度求め、21:05 に退店。 対応者:レジ担当、責任者 記録:レシート控え、防犯カメラ映像
場面3:電話予約の受付で、同じ要求を繰り返して長時間つながれる
満席の日時の予約を「常連だから入れろ」と求め、断っても電話を切らずに同じ要求を繰り返す。
初期対応(その場で言うこと・やること)
・「その日時はお席のご用意ができません。別の日時か、キャンセル待ちでしたらお受けできます」と、できることを一度だけ伝える。 ・同じ要求が続いたら「これ以上は同じお答えになりますので、お電話を終了いたします」と伝えて切る。 ・切る前に、日時と相手の電話番号を控える。
引き継ぎ(責任者への連絡の文例)
〔店長〕へ:〔電話番号〕の方から、満席の〔日付〕の予約を求める電話が〔○分〕続きました。代替案を伝え、同じ要求が続いたため終了しています。再度かかってきたら店長に回します。
記録の文例
日時:〔年月日〕〔15:20〕〜〔15:45〕 場所:電話 内容:満席の〔日付〕19時の予約を要求。断ると「常連を大事にしないのか」と同じ要求を約25分繰り返す。 対応:別日・キャンセル待ちを案内。通話終了を告げて切電。 対応者:予約担当 記録:着信履歴(〔電話番号〕)
マドグチで業種に「飲食」を選ぶと、この業種の例を入れた対応マニュアル・方針文書・掲示物と、 相談の記録台帳がそろいます。
飲食向けの書類をマドグチで作る出典・参考にした公的マニュアル
いずれも 2026-09-30 に公開されていることを確認しました。
本書は、厚生労働省の指針の項目に沿って作成した雛形です。内容の確定、社内手続、行政機関への届出は貴社で行ってください。個別の事案についての法的な判断は、弁護士・社会保険労務士等の有資格者にご相談ください。